サマリー
◆わが国の家計貯蓄率は1970年代にあった20%以上の水準から趨勢的に低下し、2010年には2.5%になった。
◆家計貯蓄率は、景気変動による影響を受ける。2000年代以降の家計貯蓄率の変化について、その要因を分析すると、可処分所得の低下や消費支出があまり減少しなかったことによって、家計貯蓄率が低下しなかったと見られる。
◆高齢化も家計貯蓄率に影響を及ぼす。60歳代以上の高齢者世帯の増加は、家計貯蓄率の低下に大きく響いている。特に高齢者の無職世帯が増加していることも大きい。これら高齢無職世帯は公的年金給付水準の低下などにより、貯蓄取り崩しで支出を賄っていると見られるからである。
◆高齢化の進展により、今後も高齢者の世帯、その中でも無職世帯の増加が予想されるため、今後も家計貯蓄率の低下は続くと予想される。
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