2011年06月10日
サマリー
◆OECD諸国の年金基金(私的年金)の総資産額は、長期的な経済成長と人口増加によって2007年に18.7兆ドルまで積み上がった。2008年の経済金融危機によって総資産額は3.5兆ドル減少したが、2009年は回復し、総資産額は16.8兆ドルとなった。
◆世界の年金基金の資産配分は、概ね債券投資を中心とする国が多い。各国年金基金の総資産額は危機以前の水準に戻りつつあるが、資産配分の動向を見ると、危機以前の運用方法とは異なる様相を見せ始めている。
◆日本をはじめ、先進国を中心とするOECD加盟国では全般的に高齢化が進行中である。さらに、金融危機によって、年金基金がリスク回避的になってきていること、また規制変化や国際会計基準の変更などがあることから、米国の企業年金を中心に資産配分を株式から債券に移す動きが目立つようになってきている。
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