2019年05月16日
サマリー
定性情報である非財務情報は、定量化可能である——このことを、数々の研究が示している。近年注目が集まるSDGsないしはESGといった概念によって示されている定性情報は、やがて財務情報へと変質されるべき〈未来財務情報〉である。こうした情報は、いかにして事業計画に織り込むことが可能なのか。本稿はこの点を、事例を交えて概説する。
〈未来財務情報〉は、やがて財務情報へと転換してゆく、未実現の財務情報、まだここに存在していない経済的価値である。これを投資判断において活用することには慎重さを要する。だからこそ、当該情報は時宜を得て投資家ないしはバリュエーターへ、適切に伝達されることが必要である。本稿の最後ではこの点について、〈未来財務情報〉が資本市場で適切に伝達されるための諸条件を考察する。
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