2018年08月31日
サマリー
豊富な若い労働力が特徴のフィリピンは、経済成長を背景とする購買力の高まりなどから日本をはじめ外国企業の直接投資先として注目されている。しかし、投資の対象地域としてはマニラのある北部のルソン地方が中心で、中部のビサヤ地方や南部のミンダナオ地方に対する直接投資はまだまだ少ないのが現状である(図表1)。特にミンダナオ地方においては、これまで40年以上にわたって政府とイスラム系武装組織との武力衝突が続き、政情や治安が不安定であった。当然ながら事業投資は長らく停滞し、経済成長面は他地域に比べて大きく後れを取ってきた。住民の所得水準(世帯所得ベース)もマニラなどに比べて低水準にとどまり、大きな地域格差が問題となっている(図表2)。マニラ首都圏の平均年間世帯所得が42.5万ペソであるのに対して、ミンダナオの最大都市ダバオ市があるダバオ地域では24.7万ペソと、およそ6割弱の水準といった具合だ。
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