2018年08月29日
サマリー
今年7月、シンガポールの「建国の父」リー・クアン・ユー(李光耀:Lee Kuan Yew)氏の孫、リー・フアン・ウー(李桓武:Li Huanwu)氏が、ゲイであることをカミングアウトした。“Out In Singapore”(日本で2015年から行われている、カミングアウト・フォト・プロジェクト“OUT IN JAPAN”の姉妹プロジェクト)のウェブサイトには、パートナーと共に写るフアン・ウー氏のポートレートが掲載されている。英国による統治の歴史を持つシンガポールでは、植民地遺制として男性の同性愛を違法とする「刑法377A条」が残存しており、東アジアの中でもとりわけLGBT に対する差別や偏見は根強い。そのような中で、フアン・ウー氏のカミングアウトはまさにこの地域の世代交代とそれに伴う社会変容を象徴しているようだ。
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