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走り始めた燃料電池自動車(FCV)

~「長期戦略」における水素の役割~

経営コンサルティング第一部 主任コンサルタント 平田 裕子

サマリー

◆2014年に国内に市場投入された燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)だが、2018年9月末時点における国内普及台数は2,824台であり、極々僅かと言える。政府は2030年に80万台の普及を目指している。

◆FCVは、燃料充填時間や航続距離など通常のガソリン車と同等の利便性を持つことに加え、走行中に温室効果ガスである二酸化炭素を排出しないという環境性が大きな特長である。再生可能エネルギー由来の電力による水素製造が広がれば、将来的な環境性はさらに高い。

◆世界のFCV導入では米国が先行しているが、昨今は韓国が野心的な目標を掲げ、中国で欧米企業との提携が進むなど、2国の今後の動向が注目される。

◆EUは、2月11日に“Hydrogen Roadmap Europe”を発表した。その冒頭には、“Hydrogen is required for Europe’s energy transition”と明記され、欧州が目指すエネルギー転換に水素が不可欠であることが述べられている。

◆現在、日本はパリ協定に基づき、温室効果ガス排出削減の「長期戦略」を策定中である。策定される長期戦略の実現に向けて、水素の果たす役割を明確に示していくことが求められよう。

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