サマリー
◆企業も生き物であり、誕生(創業)があれば死(倒産)もある。組織形態を変え、業態転換をして、生き残りを図る企業もある。なかには100年以上も続く老舗企業も存在するが、老舗企業のその長期に渡る繁栄の要因は何か。
◆本レポートでは、企業が長期に渡って繁栄する要因について、その企業の辿ってきた歴史を紐解きながら分析するヒストリカル・アプローチの手法を用いて考察を試みる。分析対象として取り上げるのは、フランスの老舗高級品ブランド「Louis Vuitton」である。
◆Louis Vuittonは旅行用トランクの工房にその起源がある。現在ではファッションや小物、香水、時計といった商品までも取り扱っている。また、Louis Vuittonの持株会社であるLVMHは売上高4兆円を越える超巨大企業であり、傘下にはLouis Vuittonの他にも高級なシャンパン、革製品、時計など多くのブランドを抱えている。それらの高級ブランドの中でもLouis Vuittonは圧倒的な存在感を示している。
◆ファミリーによる経営からプロ経営者による経営に変わり、次に単独企業から持株会社の傘下の一企業へ変わり、さらにフランスの老舗企業であるにも関わらずニューヨーク出身の若手デザイナーを起用する等、変化を恐れないどころか率先して変化しているようにも見える。
◆ヒストリカル分析による考察の結果、筆者は次の2点について、経営者がどう定義付け、コントロールしていくかということが、企業の長期に渡る繁栄の要因と結論付けた。一つは「時代に合わせて自らを変えていくこと」、もう一つは「時代が変わっても変えないこと」である。
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