サマリー
他国よりも速いペースで高齢化が進展した日本は、既に人口減少社会に突入している。ただし、人口減少の影響は地域ごとに濃淡があり、とりわけ地方において深刻化し始めている。
こうした中、安倍内閣は、人口減少問題の克服と成長力の確保を中長期目標として「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」を掲げ、そのための5か年ごとの施策・計画を取りまとめた「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定した。また、地方公共団体も地域経済・社会の課題を主体的に考え、克服することで、地方創生を実現するために、2015 年度を初年度とする第1期5か年計画「地方版総合戦略」「地方人口ビジョン」を策定し、実行している。2019 年度は、それらの最終年であるが、地方の持続可能性に対する懸念は依然として根強い。
本稿では、地方の現状を概観し、戦後の「全国総合開発計画」から今日の「地方創生」に至る地域政策の歩みを踏まえた上で、第1期総合戦略から見えてきた課題を分析し、令和時代に地方創生を実現するため、第2期総合戦略に求められる4つの視点を提示する。また、「Society 5.0」に象徴される新たな経済社会の到来をめぐる論点や、米国の地方創生の成功事例も取り上げる。

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