サマリー
◆2020年の介護事業者の倒産件数は過去最多となった。他方、介護関連のM&A件数が2020年に過去最高となった。国内リートによるヘルスケア施設の取得も2020年に一段と増えた。
◆SDGs債の発行が増えているが、中でもソーシャルボンドが大きく増加している。ソーシャルボンドで調達した資金でヘルスケア施設を取得し、介護ビジネスの拡大を図る企業も現れている。SDGs債市場の発展は、介護業界の再編の後押しとなるだろう。
◆事業の見直しや新規投資の増加など介護業界全体の新陳代謝が進むことで、産業としての生産性向上が期待される。ただし、それには介護事業者の創意工夫を妨げない環境整備に加え、介護報酬改定を戦略的に捉える視点も重要である。
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