サマリー
◆深刻な人手不足と人々のライフスタイルの多様化の中で、企業はいかに人材を確保し定着させるのか、その対応に迫られている。事業活動で得た収益を従業員へ還元し、従業員の定着やモチベーションの向上を図ることが、特に中小企業において求められているが、その方法には大きく賃上げと福利厚生の見直しがある。
◆従業員30~99人の企業において、法定外福利厚生費の約3割は従業員の私的保険料への拠出が占めている。従業員1人当たりの支給額は1,000人以上の企業の約3倍だ。結婚や出産、老後の資産形成などに対する従業員の考え方が多様化する中、私的保険料への拠出にだけ重点を置くのではなく、従業員の多様なニーズに中小企業の福利厚生制度がこたえていけるよう検討する時期に来ているのではないか。
◆近年の、福利厚生は余暇に利用する施設充実型から、仕事と家庭の両立を支援するサービスへと内容が変化している。従業員が希望するサービスやメニューを選択できる「カフェテリアプラン」の導入も広がっている。中小企業のように、限られた人件費で従業員の多様なニーズに応え、働きやすい制度環境を提供するためには、こうした取組みを参考にして福利厚生を見直すことも一案だ。
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