サマリー
◆働く人が育児や介護などを両立できるワーク・ライフ・バランスを実現するためには、長時間労働の是正や多様な働き方の実現に加えて、働く場所についても柔軟性が求められる。その一つがテレワークの普及である。
◆雇用型在宅型テレワーカーは2014年時点で約220万人であり、全労働者の3.9%である。テレワーク制度を導入している企業の割合は2016年で13.3%にとどまっている。
◆テレワークの導入企業はいまだ少ないが、仕事の範囲や目標が明確である仕事や、自分のペースで手順を変えられる仕事などはテレワークに適した職務であり、テレワークには仕事の生産性・効率性が向上する効果があるとテレワーク従事者は考えている。育児や介護との両立を図る上でもテレワークは労使双方から肯定的に評価されている。
◆テレワーク導入の課題は、情報セキュリティの確保や適正な評価、労務管理の徹底などである。各企業に適した情報セキュリティ対策や労務管理のルールを構築する必要があり、現状の労務環境を的確に把握することや従業員の仕事の範囲や目標を明確化することが求められる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
健康経営の新たな戦略基盤
従業員多様化時代のウェルビーイングプラットフォームの可能性
2025年10月24日
-
健康経営の評価軸は「成果」へシフト
スコープは社会全体のウェルビーイング向上や経済成長にも拡大
2025年09月12日
-
従業員の経済的不安に、企業はどう応えるか
従業員の現在の備えと将来の資産形成を両立する米国企業の取り組み
2025年08月18日

