サマリー
◆アベノミクス開始後、政策税制である租税特別措置のうち、「税額控除」と「特別償却」が企業に大いに活用されている。具体的には安倍政権下で導入された生産性を高める設備投資を促す措置と賃金の増加を促す措置である。持続的な賃上げが可能となる環境を作ることが課題になっている中で、企業によってこれらの措置が積極的に活用されているという意味において、政権の狙い通りと言えよう。
◆その反面、「税額控除」と「特別償却」は多くの措置がある中で、適用総額と適用件数がともに特定の措置に偏っている。また、業種ごとでその活用に大きな差が存在する。
◆租税特別措置は「公平・中立・簡素」という租税原則の例外措置であり、租税原則を阻害する性格を持つことを考えれば、その新設や延長・拡大には不断の検討が行われるべきである。特定の企業や業種に活用が偏っていたり、反対にあまり活用されなかったり、適用者が少なかったりする措置は着実に整理していくことが望ましい。
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