2019年09月05日
サマリー
◆上場している地域銀行(地方銀行、第二地方銀行、及びこれらの持株会社(計73社))の役員報酬ミックスは、固定報酬が75.6%、業績連動報酬が21.7%となっており、主要銀行グループの役員報酬ミックスと比べると、業績連動報酬の割合が小さい。ただし、次年度からの業績連動報酬の導入を決定する地域銀行も見受けられ、今後、業績連動報酬の拡大が見込まれる。
◆業績連動報酬に係る指標として最も多く使われているのは「当期純利益」(37社)であった。そのほか、「(コア)業務利益」(8社)、「OHR」(経費率=営業経費/粗利益)(3社)等も用いられている。業績連動報酬の指標は、経営方針を反映しているとも考えられ、地域銀行は利益の拡大を重視していると捉えられる。また、SDGsに関する指標を用いている地域銀行も見受けられた。
◆業績連動報酬の指標として当期純利益を用いている理由には、「業績・企業価値向上への意欲を高める」(20社)、「当期純利益は経営の最終結果を示す指標である」(7社)、「株主価値を向上させる・重視する」(5社)、「経営陣の経営責任を明確化する」(4社)等が挙げられていた。
◆本稿の集計により、地域銀行の平均的な報酬設計の姿が分かった。しかし、目指すべきは自社の経営方針を十分に反映した報酬設計であろう。その上で、さらに投資家等にとって分かりやすい開示が拡充していくことが期待される。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
同じカテゴリの最新レポート
-
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
-
株主提案制度への関与を縮小する米国SEC
日本でも会社法改正の中で株主提案権の見直しを検討中
2026年08月20日
-
EUにおける株主確認制度
SRDⅡ(EU第二次株主権利指令)に基づく株主調査の概要と課題
2026年08月07日
最新のレポート・コラム
-
「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」における金融経済教育に関する記述
金融経済教育関連に限ると、大幅な拡充は行われない方向性か
2026年10月16日
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
なぜ企業は同じ情報を何度も提出しなければならないのか
公的統計のデジタル化を問う①-負担軽減の「効果」
2026年10月16日
-
2026年8月機械受注
製造業・非製造業(船電除く)のいずれも2カ月ぶりに増加
2026年10月15日
-
成長投資の先にあるもの ~AI時代に問われる「組織能力」~
2026年10月16日
よく読まれているリサーチレポート
-
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
-
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
-
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
-
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
-
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日

