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ソルベンシー規制と保険会計を巡る動向

経済価値ベースによる保険会社の資産・負債評価が国際的な潮流に

菅谷 幸一

サマリー

◆ソルベンシー規制は、1996年に導入されたが、ソルベンシー・マージン比率が早期是正措置の基準点を超える生損保会社が経営破綻するなど、破綻予見能力に疑問が呈されていた。金融庁は、保険会社のリスク管理の高度化を図る観点などから、経済価値ベースのソルベンシー評価の実現に向け、算出基準等の見直しを進めている。

◆国際的には、EUにおいて、経済価値ベースのソルベンシー評価を前提とした、新たなソルベンシー規制への改正が進められている(EUソルベンシーⅡ)。これは、保険監督者国際機構(IAIS)等の国際的な議論を踏まえており、IAISが目指す、国際的に統一された共通基準のモデルとなる可能性も指摘されている。

◆経済価値ベースのソルベンシー評価に対応し、保険会計においても、現在、保険契約に関する新たな国際財務報告基準(IFRS)の公表に向け、検討が進められている。2010年7月には、国際会計基準審議会(IASB)は公開草案を公表したが、マージンの概念や有配当性に関する会計処理などにおいて、米国財務会計基準審議会(FASB)との間には相違点が見られる。

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