1. トップ
  2. レポート・コラム
  3. 経済分析
  4. 米国
  5. FOMC 0.50%ptの利上げとQTの開始を決定

FOMC 0.50%ptの利上げとQTの開始を決定

少なくとも7月のFOMCまでは毎回0.50%ptの利上げが続く見込み

2022年05月06日

ニューヨークリサーチセンター 研究員(NY駐在) 矢作 大祐

サマリー

◆2022年5月3・4日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジが、従来の0.25-0.50%から0.75-1.00%へと0.50%pt引き上げられた。利上げは3月のFOMCに続き2会合連続となり、政策金利の引き上げ幅(0.50%pt)は2000年5月以来の大きさとなった。

◆利上げに加えて、今回のFOMCでは6月1日からのバランスシートの縮小(QT)の開始も決定された。FRBが保有する国債に関して、毎月の減額のキャップを当初は300億ドルに設定し、3ヵ月後の9月に毎月600億ドルまで引き上げることとなった。エージェンシー債・MBSについては、毎月の減額のキャップを当初は175億ドルに設定し、3ヵ月後の9月に毎月350億ドルまで引き上げることとされている。

◆今回のFOMCにおける0.50%の利上げとQT開始の公表に関して、市場は概ね織り込み済みであり、大きなサプライズはなかった。むしろ、注目点は足下の景気・物価判断と、今後の利上げペース、そして、中立金利水準及び最終的な金利水準(ターミナルレート)に対する認識であった。パウエル議長は、足下の景気が堅調であり、インフレ圧力は引き続き強いとの認識の下、少なくとも、7月のFOMCまでは毎回0.50%ptの利上げを実施する可能性を示唆した。ただし、市場が注目する0.75%ptの利上げに関しては、否定的な姿勢を示した。

◆ターミナルレートに関しては、まずは中立金利水準(2-3%程度)まで利上げを迅速に進めた後、インフレ見合いで更なる利上げを躊躇しないことが示唆された。市場は足下ターミナルレートを3.4%程度と捉えており、中立金利水準までFRBが金利を引き上げた後も更に利上げを推し進めるバッファーは残ることになるだろう。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加