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米国経済見通し 財政問題が山場へ

ハリケーン被災からの反動とFOMC

2012年12月18日

政策調査部 主席研究員 土屋 貴裕

笠原 滝平

サマリー

◆ハリケーン「サンディ」による被災により、企業活動などが落ち込み、その反動が経済の基調を見えにくくしている。前後を均してみれば、米国経済は底堅い動きと言えるだろう。当面はいわゆる「財政の崖」問題が経済の活動を阻害する存在である。


◆企業活動はほぼ横ばいに近いが、短期的には「財政の崖」問題が活動を抑制しているとみられる。ただ、その先を見据えた場合、企業マインドは前向きのままである。


◆消費を支える雇用環境は緩慢ながらも改善が続き、個人消費は年末商戦を含めて底堅い。バランスシート調整は継続しているが、上昇に転じた住宅価格を含め、資産価格の上昇が消費の底堅さの一助となっているとみられる。


◆短期的には「財政の崖」問題が大きい存在でいよいよ山場を迎える。だが、財政問題はなおも議論の対象となり続けるリスクがある。中長期的な財政再建の方策が対立点だが、財政再建を担保するためには実体経済の成長戦略も合わせて語られなければならない。


◆FOMCで失業率という数値基準を導入し、米国債を購入するQE3の拡充が決まったが、必ずしも需要の拡大につながるとは限らず、その効果は不透明である。財政再建策がないままで中央銀行が国債の購入を増やすことはインフレのリスクも伴う。

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