サマリー
目先の米国経済を見通す上で、不透明要因の一つ外患が欧州の債務問題に端を発する世界経済の減速とすれば、もう一つの要因、内憂は国内の財政問題であり、財政の崖(Fiscal Cliff)をどう乗り越えるかが焦点になっている。果たして財政の崖から転落した場合、米国経済はどの程度の悪影響を受けるだろうか。CBOによると、リーマン・ショック後のような瀕死の重傷(景気後退期間1年半)ではないものの、全治半年程度のマイナス成長は避けられないと見込まれている。
消費者や企業経営者、マーケットからすれば、ホワイトハウスや議会に崖からの転落を回避する行動をできるだけ早く取ってもらいたいだろう。だが、オバマ・民主党と共和党は、ブッシュ減税に関して富裕層の取り扱いで対立したままであり、実際の動きは選挙後になるとみられる。
また、財政の崖の問題解決は、4年連続で1兆ドル超に膨らんだ財政赤字とも密接にリンクする。両党とも財政赤字削減を主張しているが、その基本的な手法が異なっており、解決を一段と難しくしているといえよう。

大和総研調査本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米国当局、プライベート市場への投資奨励
401kのPEファンド運用解禁、銀行のレバレッジドローンの基準緩和
2026年01月14日
-
非農業部門雇用者数は前月差+5.0万人
2025年12月米雇用統計:FRBは様子見可能と判断か
2026年01月13日
-
2026年の米金融政策の注目点
利下げタイミングや回数、中立金利の変化、次期議長の影響に注目
2025年12月26日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
-
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
-
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
-
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
生成AIが描く日本の職業の明暗とその対応策
~AIと職業情報を活用した独自のビッグデータ分析~『大和総研調査季報』2024年春季号(Vol.54)掲載
2024年04月25日
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日

