サマリー
目先の米国経済を見通す上で、不透明要因の一つ外患が欧州の債務問題に端を発する世界経済の減速とすれば、もう一つの要因、内憂は国内の財政問題であり、財政の崖(Fiscal Cliff)をどう乗り越えるかが焦点になっている。果たして財政の崖から転落した場合、米国経済はどの程度の悪影響を受けるだろうか。CBOによると、リーマン・ショック後のような瀕死の重傷(景気後退期間1年半)ではないものの、全治半年程度のマイナス成長は避けられないと見込まれている。
消費者や企業経営者、マーケットからすれば、ホワイトハウスや議会に崖からの転落を回避する行動をできるだけ早く取ってもらいたいだろう。だが、オバマ・民主党と共和党は、ブッシュ減税に関して富裕層の取り扱いで対立したままであり、実際の動きは選挙後になるとみられる。
また、財政の崖の問題解決は、4年連続で1兆ドル超に膨らんだ財政赤字とも密接にリンクする。両党とも財政赤字削減を主張しているが、その基本的な手法が異なっており、解決を一段と難しくしているといえよう。

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