サマリー
◆6月の失業率は8.2%と横ばいであったが、より細かくみると8.22%になり5月の8.21%から0.01%ポイント上昇した(市場予想は前月と変わらない8.2%)。失業者数は2.9万人増と2ヶ月連続の増加となった。失業率は2月以来の高水準となったが、上昇の主因は移民などによる16歳以上人口の増加である。4月に1981年以来の低さとなった労働参加率は63.8%と前月から変わらず、非労働力人口は前月から3.4万人増加して、僅かながら失業率を押し下げている。さらに、家計調査ベースでは就業者数が12.8万人増加しており、失業率を0.1%ポイント押し下げている。したがって、就業者数は増加したもののこの程度の増加幅では、一定のペースで16歳以上人口が増加し続ける米国においては失業率を押し下げることができない。事業所調査の雇用者数の増加とあわせても、足下の雇用改善ペースでは物足りない内容だ。
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