サマリー
◆日本経済の3つのリスク要因を検証:今回のレポートでは、日本経済の3つのリスク要因(=(1)「欧州ソブリン危機」の深刻化、(2)円高の進行、(3)原発停止に伴う生産の低迷)について検証した。第一に、上記(1)~(3)の中で、最大のテールリスクが「(1)『欧州ソブリン危機』の深刻化」であることは言うまでもない。当社は、欧州諸国の国債のヘアカット率に関する3つのシナリオを設定した上で、日本経済に与える影響を算定した。シミュレーション結果によれば、最悪のケースでは、わが国の実質GDPは4%以上押し下げられる可能性がある。試算結果については、相当程度の幅を持って見る必要があることは言うまでもないが、今後の「欧州ソブリン危機」の展開次第では、日本経済が「リーマン・ショック」並の打撃を受けるリスクが生じよう。さらに、「欧州ソブリン危機」が深刻化すると、グローバルなマネーフローが「逆流」し、アジアを中心とする「新興国」の株価が暴落する可能性もある。第二に、2012年のドル円相場は、75~80円前後の比較的狭いレンジ内で、年前半は円高・ドル安、年後半は円安・ドル高気味に推移しよう。米国で大統領選挙が実施される年は、ドル円相場のボラティリティが低下する傾向がある。第三に、仮に、わが国で全ての原発が停止した場合、実質GDPに対しては1%以上の低下圧力がかかる可能性があり要注意だ。
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