サマリー
◆1月の完全失業率(季節調整値)は2.5%と、前月から横ばいだった。失業者数は前月から2万人増加し、就業者は13万人増加した。結果として、労働力人口は初めて7,000万人を超えた。労働参加と就業の拡大が続くなど、雇用環境は総じて改善したとみられる。
◆1月の有効求人倍率(季節調整値)は1.26倍(前月差+0.01pt)、新規求人倍率は2.32倍(同+0.05pt)と上昇した。いずれも2023年以降低下傾向にあったが、2024年央から横ばいで推移し、足元では持ち直しの兆しが見られる。
◆先行きの雇用環境は緩やかな改善が続くとみている。幅広い業種で深刻な人手不足が続いており、労働需要は旺盛だといえよう。積極的な賃上げが進むなど、足元では人手確保に対する企業の取り組みが加速している。他方、投入コストの上昇が企業収益を圧迫し、労働需要を下押ししている点には引き続き注意が必要だ。
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