サマリー
◆2022年10月の完全失業率(季節調整値)は2.6%と前月から横ばいであり、総じて見れば雇用環境の回復が一服したとみられる。内訳を見ると、失業者数は減少したが(前月差▲5万人)、就業者数も減少した(同▲7万人)。非労働力人口は増加した(同+16万人)。なお、10月は雇用調整助成金の特例措置の上限額が引き下げられたが、対人接触型サービス業の就業者数の減少は招かなかった。
◆10月の有効求人倍率(季節調整値)は1.35倍(前月差+0.01pt)と10カ月連続で上昇し、新規求人倍率(同)も2.33倍(同+0.06pt)と上昇した。有効求人数は均してみると右肩上がりで回復している一方、求職者数は減少傾向にある。
◆先行きの雇用環境は経済活動の正常化の進展に伴って再び回復に向かうだろう。ただし、回復を左右する要因が新型コロナウイルス感染拡大状況や感染防止策の実施の有無による労働需要の変動から、労働供給不足へとシフトしつつある。
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