サマリー
◆2021年12月13日に公表予定の12月日銀短観において、大企業製造業の業況判断DI(最近)は+19%pt(前回調査からの変化幅:+1%pt)、大企業非製造業では+4%pt(同:+2%pt)を予想する。業況判断DIの水準は、既にコロナ禍前の水準を回復している製造業と低迷が続く非製造業の間に大きな差があり引き続き業種間格差が見られるものの、方向感では両者とも小幅ながらも改善が見込まれる。
◆大企業製造業の内訳を見ると、「自動車」の業況判断DIが改善すると予想する。これまで業況を悪化させてきた、半導体不足や部品供給元である東南アジアでの新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた生産抑制の悪影響は12月に入り概ね解消に向かっているとみられる。大企業非製造業に関しては、緊急事態宣言等の全面解除が「対個人サービス」、「宿泊・飲食サービス」、「小売」といった業種の業況判断DIの改善に寄与した公算が大きい。
◆2021年度の設備投資計画(全規模全産業、含む土地、ソフトウェアと研究開発投資額は含まない)は、前年度比+8.5%を予想する。世界的な財需要の強さを反映する形で製造業では全体として堅調な見通しが示されるとみている。
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