サマリー
◆日本政策投資銀行(DBJ)が公表した2020・2021・2022年度の全国設備投資計画調査(大企業)によると、2020年度の国内設備投資額(全産業)は前年度比▲10.2%と9年ぶりに前年度比マイナスに転じた。2021年度は同+12.6%と見込まれている。業種別では、製造業は同+18.6%、非製造業は同+9.7%と計画されており、輸出の増加などを受けて設備投資意欲が改善するとみられる製造業や、大型案件が期待される運輸を中心に増加する見込みである。
◆2021年度の情報化投資(前年度比+38.9%)や研究開発投資(同+9.2%)は大幅増の見込みだ。設備投資額全体に占める情報化投資額の割合は10.7%と2020年度から上昇する計画となっており、情報化投資の優先度が高まっているようだ。電気機械におけるデジタルトランスフォーメーションや、卸売・小売におけるセルフレジやキャッシュレス対応など、幅広い業種で増加が計画されている。研究開発費に関しては、化学や電気機械で2年連続の2桁増が見込まれている。脱炭素社会実現に向けた動きが活発化し、関連投資が増加することも設備投資を下支えしよう。
◆リーマン・ショック後は資本ストック調整が長期にわたり、設備投資計画の実現率は低水準での推移が続いたが、今般のショックにおいては設備投資の低迷は見られないだろう。情報化投資や脱炭素関連投資など喫緊の投資の増加により、2021年度の設備投資額は前年度比+5~9%程度で着地するとみられる。もっとも、引き続き新型コロナウイルス感染状況が企業の設備投資意欲を大きく左右することには留意が必要だ。
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