経済指標の要点(1/19~2/16発表統計分)

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2021年02月16日

  • 和田 恵
  • 永井 寛之
  • 経済調査部 研究員 中田 理惠
  • 経済調査部 エコノミスト 岸川 和馬
  • 渡辺 泰正
  • 橋本 裕一

サマリー

◆【企業部門】2020年12月の輸出や生産は回復基調が一服した。輸出数量指数は前月比▲1.2%と7ヶ月ぶりに低下した。米国とEU向けで自動車輸出の減少が全体を押し下げた。鉱工業生産指数は同▲1.0%と2ヶ月連続で低下した。汎用・業務用機械工業や電気・情報通信機械工業で前月に増加した反動減が見られた。第3次産業活動指数は同▲0.4%と2ヶ月連続で低下した。「生活娯楽関連サービス」などが押し下げた。

◆【家計部門】2020年12月の消費、雇用、賃金はまちまちの内容であった。二人以上世帯の消費額は前月比+0.9%と小幅に増加した。雇用・所得関連指標では、有効求人倍率が1.06倍、完全失業率は2.9%といずれも前月から横ばいだった。就業者数が減少した主因は前月の雇用者数が大幅に増加した反動とみられるが、新型感染症拡大の影響を受けた業種での労働需要の減少を反映している可能性もある。現金給与総額は冬季賞与などの減少により、前年比▲3.8%と前月から大幅に落ち込んだ。

◆【四半期指標】2020年10-12月期の実質GDP成長率(1次速報)は前期比年率+12.7%(前期比+3.0%)だった。実質GDPの伸び率は前期から縮小したものの、引き続き大幅なプラス成長となった。前期と合わせた2四半期分の増加額は、経済活動が厳しく抑制された4-6月期の減少分の9割超であり、経済活動の再開が堅調に進んでいることが確認された。

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