2019年11月鉱工業生産

前月の大幅減からさらに減少、出荷指数は現行基準で最低水準を更新

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2019年12月27日

  • 鈴木 雄大郎
  • 小林 俊介

サマリー

◆11月の生産指数は前月比▲0.9%と2ヶ月連続で低下し、おおむねコンセンサス(同▲1.0%)通りの結果となった。10月は台風19号の影響などによって大幅に低下したが、11月も回復には至らなかった。出荷指数も同▲1.7%と2ヶ月連続で低下している。在庫指数も高止まりしており、需要の弱さがうかがえる。

◆製造工業生産予測調査によると、12月の生産指数は前月比+2.8%、2020年1月は同+2.5%と見込まれている。しかし、計画のバイアスを補正した12月の生産指数(経済産業省による試算値、最頻値)は同+0.4%と試算されている。在庫水準の高さや外需の弱さを考慮すると、当面の生産は低水準で推移するだろう。

◆2020年1月10日に公表される11月景気動向指数の一致CIは前月差+0.2ptと予想する。この数値を前提とすると、基調判断は4ヶ月連続で「悪化」となる。

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