サマリー
◆9月の機械受注(船舶・電力を除く民需)は、前月比▲18.3%と3ヶ月ぶりに減少した。市場コンセンサスも反動減を予想していたが、それを上回る減少となった。
◆内閣府の7‐9月期の見通しは前期比▲0.3%の見込みであったが、同+0.9%とプラスでの着地となり、5四半期連続での増加となった。内閣府は基調判断を「持ち直しの動きがみられるものの、9月の実績は大きく減少した」と修正した。新たに公表した10-12月期の見通しは同+3.6%となっている。
◆業種別に受注額の動きを見ると、製造業は前月比▲17.3%と3ヶ月ぶりに減少した。需要者別に受注を見ると、17業種中13業種が減少した。化学工業(同▲67.0%)、電気機械(同▲20.6%)、自動車・同付属品(同▲25.1%)などが減少に寄与した。他方、非製造業(船舶・電力を除く)の受注は、前月比▲17.1%と3ヶ月ぶりに減少した。業種別に見ると、11業種中6業種で減少した。
◆先行きは、製造業がけん引する形で緩やかに増加するが、来年消費増税が見込まれていることを踏まえれば、2019年半ばごろには減速するとみている。また外需は今年に入り基調としては緩やかに減少している。特に中国向けの半導体等電子部品などが減少している点には注意が必要だ。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年5月機械受注
民需(船電除く)は小幅に減少したが、コンセンサスに近い結果
2025年07月14日
-
国内旅行消費、押し上げの鍵は「分散化」
国・自治体・企業の連携で旅行の時期を分散し費用減と混雑の緩和を
2025年07月11日
-
経済指標の要点(6/18~7/11発表統計分)
2025年07月11日
最新のレポート・コラム
-
令和6年金商法等改正法 公開買付制度の改正内容の詳細
30%ルール適用除外となる僅少買付け等は0.5%未満の買付け等に
2025年07月15日
-
総会前開示の進展と今後求められる取組み
2025年3月期決算会社では約6割が総会前開示を実施
2025年07月15日
-
「九州・沖縄」「北海道」など5地域で悪化~円高などの影響で消費の勢いが弱まる
2025年7月 大和地域AI(地域愛)インデックス
2025年07月14日
-
2025年5月機械受注
民需(船電除く)は小幅に減少したが、コンセンサスに近い結果
2025年07月14日
-
中央値で見ても、やはり若者が貧しくなってはいない
~20代男女の実質可処分所得の推移・中央値版
2025年07月14日
よく読まれているリサーチレポート
-
第225回日本経済予測(改訂版)
人口減少下の日本、持続的成長への道筋①成長力強化、②社会保障制度改革、③財政健全化、を検証
2025年06月09日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
「トランプ2.0」、外国企業への「報復課税」?
Section 899(案)、米国に投資する日本企業にもダメージの可能性有
2025年06月13日
-
日本経済見通し:2025年5月
経済見通しを改訂/景気回復を見込むもトランプ関税などに警戒
2025年05月23日
-
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
第225回日本経済予測(改訂版)
人口減少下の日本、持続的成長への道筋①成長力強化、②社会保障制度改革、③財政健全化、を検証
2025年06月09日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
「トランプ2.0」、外国企業への「報復課税」?
Section 899(案)、米国に投資する日本企業にもダメージの可能性有
2025年06月13日
日本経済見通し:2025年5月
経済見通しを改訂/景気回復を見込むもトランプ関税などに警戒
2025年05月23日
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日