サマリー
◆2016年10-12月期の実質GDP成長率(二次速報)は前期比年率+1.2%(前期比+0.3%)と、一次速報(前期比年率+1.0%、前期比+0.2%)から上方修正されたものの、市場コンセンサス(前期比年率+1.6%、前期比+0.4%)を下回った。一次速報からの主な改定内容を需要項目別に見ると、民間在庫変動、公的資本形成、民間住宅が下方修正される一方で、民間企業設備、民間消費が上方修正され、全体を押し上げた。
◆今回の改定は、市場コンセンサスには届かなかったものの、その主因は在庫調整の一段の進展にあるとみられることから、過度に悲観する必要はないだろう。むしろ設備投資の上方修正を中心に、外需主導から内外需のバランスの取れた成長へと日本経済がシフトしつつあることが注目に値する。日本経済は「踊り場」局面から持ち直しの動きが出ているという当社のメインシナリオを再確認させる内容であった。
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