サマリー
◆2013年10-12月期の全産業(金融業、保険業除く)の経常利益は前年比+26.6%と、8四半期連続の増益となった。また、売上高は同+3.8%と2四半期連続の増収となった。売上高が増加するなかで、人件費の削減が進んでいること、変動費率の改善が続いていることで経常利益が大きく押し上げられた格好だ。
◆2013年10-12月期の全産業の設備投資(ソフトウェア除く)は前年比では+2.8%と3四半期連続で前年を上回った。一方、季節調整値の動きを見ると、前期比▲0.3%と2四半期連続の減少となった。製造業が前期比0.0%と横ばいでの推移となったことに加えて、非製造業では同▲0.4%と2四半期連続の減少となっており、製造業、非製造業ともに弱い。ただし、この結果には法人企業統計の推計上の誤差が含まれるとみられること、ソフトウェア投資は足下で増加している可能性が高いことを考慮すれば、必ずしも企業の設備投資が弱いことを意味しないことに注意が必要である。
◆今回の法人企業統計の結果を受けて、2013年10-12月期GDP統計二次速報(3月10日公表予定)は、若干ながら一次速報から上方修正される見通しである。大和総研では、実質GDP成長率は前期比+0.3%(一次速報:同+0.3%)、年率+1.2%(一次速報:同+1.0%)と予想する。今回の法人企業統計の結果を受けて、設備投資は前期比+1.5%(一次速報:同+1.3%)へと上方修正される見込みであるほか、民間在庫も若干ながら上方修正されるとみられる。一方で、一次速報段階で仮置きになっていた建設総合統計の12月分が実績値に置き換わることで、公共投資は下方修正されると予想する。
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