サマリー
◆2012年10-12月期GDP1次速報(2013年2月14日に公表予定)では、実質GDPが前期比+0.3%(年率換算+1.2%)と、3四半期ぶりのプラス成長になる見込みである。
◆個人消費は季節商材の堅調な動きに支えられて、前期比+0.9%と2四半期ぶりのプラスになると予想する。設備投資は前期比▲2.3%と2四半期連続のマイナスと弱含みが続く中、住宅投資は前期比+3.5%と3四半期連続のプラス、公共投資は、前期比+2.6%と4四半期連続のプラスと、復興需要を背景として堅調な推移が続く。内需は2四半期ぶりのプラス寄与となる見込み。
◆輸出は前期比▲4.2%と2四半期連続のマイナス、輸入は前期比▲3.1%と2四半期連続のマイナスとなる見込みである。国内外経済の減速により輸出入ともに減少した結果、外需寄与度は前期比▲0.1%ptを見込んでいる。
◆10-12月期の日本経済は堅調に推移した個人消費と復興需要を背景に、3四半期ぶりのプラス成長となる見込みである。ただし、設備投資や輸出といった企業部門の動きは弱含みが続いており、所得環境も悪化が続いている。継続的な景気拡大に向けて企業部門の活発化は不可欠であり、海外経済の回復や円安を受けて、輸出や生産が増加に向かうかどうかが今後の焦点となろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年4-6月期GDP(2次速報)
実質GDP成長率は前期比年率+2.2%に高まるも民間在庫などが主因
2025年09月08日
-
一億自己啓発社会の死角
データが示す、転職志向・子育て・ジェンダーにおける格差
2025年09月05日
-
2025年7月消費統計
需要側統計は強いが供給側は弱く、総じて見れば前月から概ね横ばい
2025年09月05日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
-
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
-
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日