サマリー
◆ECBは6月14日の金融政策理事会で量的緩和の停止計画を決定した。毎月の資産買取額は10月から150億ユーロに半減し、年末で停止する。ただし、償還分の再投資は継続し、資産規模は当面は維持される。また、政策金利は「少なくとも2019年夏まで」現行水準で据え置くとされ、急激な金利上昇やユーロ高を回避したい姿勢がにじむ。ECBの出口戦略が計画通り進むかは、今後のユーロ圏の景気とインフレ動向次第だが、米中の制裁関税の応酬が激化し、また、米国がEUに制裁関税を発動するなど、外需見通しの不透明感が高まっている。ユーロ圏では雇用増と賃金上昇率の緩やかな加速、低金利の継続などが個人消費の追い風となり、堅調な成長が続くと予想する。とはいえ、先の見通せない「貿易戦争」が企業の景況感を悪化させ、投資や新規雇用の手控えにつながることが警戒される。
◆英国経済が2018年1-3月期に前期比+0.1%成長に減速したのは、ポンド安の追い風がなくなった輸出が落ち込んだことに加え、個人消費と建設投資も振るわなかったためである。消費関連指標は、4月、5月の小売売上高、新車販売が共に持ち直している。他方で、輸出は4月も冴えず、鉱工業生産の落ち込みを誘った。英国のEU離脱を巡る不透明感に、貿易摩擦の高まりへの懸念が加わることで、企業景況感が悪化すると予想される。英国経済は4-6月期にやや持ち直すと見込まれるが、低成長が継続しよう。
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