2018年02月07日
サマリー
◆英国を含むEU加盟国では2018年1月3日に、第2次金融商品市場指令(MiFIDⅡ)が施行された。事前の予想どおり、リサーチ費用の分離明確化(アンバンドリング)の影響は大きく、有料となることを警戒し、株式リサーチ・セールス人員への問い合わせは急減している。
◆MiFIDⅡの規制により資産運用会社は、組成したファンドやETF等の運用商品において、全ての費用・手数料およびその合計について、定期的に顧客への開示が求められている。特に年間にかかる費用が安価と思われていたETFやインデックス型ファンドでは、取引執行費用の実績などが加味されると、今までより費用・手数料が大幅に増加する。
◆株式リサーチ・セールスといった人材が整理・削減されつつある状況は、アンバンドリングを実施する当初の意図とは大きく乖離しつつある。カバレッジの減少等によるリサーチの質と量の低下は、市場での流動性低下とボラティリティ上昇という副作用を生み出すこととなる。リサーチ情報の極端な減少は、市場全体の不確実性を高め、予期せぬ金融危機を生み出す可能性すらある。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
4-6月期ユーロ圏GDP 原油高でも底堅く成長
実質GDP成長率は前期比+0.4%と市場予想から上振れ
2026年07月31日
-
欧州経済見通し 中東情勢に一喜一憂
ECBの追加利上げの可能性が高まる/英国ではバーナム政権が始動
2026年07月28日
-
欧州における防衛費増加の進捗と展望
~競争力強化との両立に向けた課題~『大和総研調査季報』2026年夏季号(Vol.63)掲載
2026年07月27日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
-
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
-
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
-
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日

