サマリー
◆5月7日に行われたフランス大統領選の決選投票では、中道派En Marche!のエマニュエル・マクロン候補が得票率65.9%を獲得し、反EU、移民排斥を掲げる極右政党、国民戦線のマリーヌ・ルペン候補(同34.1%)を退け、史上最年少(39歳)のフランス大統領に決定した(得票率は99%開票時)。決選投票も事前の世論調査との乖離は少なく、マクロン候補有利の下馬評から変わらなかったといえる。
◆強固な支持基盤を持たない草の根政治運動であるEn Marche!が、フランス議会の577議席数中、絶対過半数(289議席以上)を握れるかが今後の注目点とされる。議会で過半数が握れなければ、硬直した労働法の緩和や公務員削減、法人税減税などの政策を準備しているマクロン候補は信任が得られなかったといわざるを得ない。
◆マクロン候補の使命の一つとして、分断されたフランスで真の改革を断行し、景気回復の筋道をつけることである。これでまで不可能とされてきたことを実現してきたマクロン候補だが、これからは一過性の選挙戦でのパフォーマンスではなく、大統領としての資質を試されることになる。悲観的なムードが優勢であったフランスに、新風を巻き起こす新大統領の誕生にフランス国民は今度こそと改革への期待を募らせている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
欧州経済見通し 関税議論が一段落
米国による対EUの追加関税率は15%で決着
2025年08月22日
-
4-6月期ユーロ圏GDP かろうじてプラス成長
ドイツ、イタリアがマイナス成長転換も、好調スペインが下支え
2025年07月31日
-
ドイツ経済低迷の背景と、低迷脱却に向けた政策転換
『大和総研調査季報』2025年夏季号(Vol.59)掲載
2025年07月24日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
のれんの償却・非償却に関する議論の展望
2025年07月07日
-
日本経済見通し:2025年7月
25年の賃上げは「広がり」の面でも改善/最低賃金の目安は6%程度か
2025年07月22日
-
対日相互関税率は15%で決着へ-実質GDPへの影響は短期で▲0.5%、中期で▲1.2%-
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.2%減少
2025年07月23日
-
新たな相互関税率の適用で日本の実質GDPは短期で0.8%、中期で1.9%減少
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.7%減少
2025年07月08日
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
のれんの償却・非償却に関する議論の展望
2025年07月07日
日本経済見通し:2025年7月
25年の賃上げは「広がり」の面でも改善/最低賃金の目安は6%程度か
2025年07月22日
対日相互関税率は15%で決着へ-実質GDPへの影響は短期で▲0.5%、中期で▲1.2%-
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.2%減少
2025年07月23日
新たな相互関税率の適用で日本の実質GDPは短期で0.8%、中期で1.9%減少
相互関税以外の関税措置も含めると実質GDPは中期で3.7%減少
2025年07月08日