サマリー
◆ユーロ圏経済は2012年10-12月期に大きく冷え込んだと推測される。中国向けなどの輸出が失速したことを受け、企業が在庫調整のために生産を落としたとみられる。ただ企業景況感は11月に続き、12月も改善した。米国の景気が緩やかながら拡大していることに加え、中国も景気改善へ転換点を迎えたとみられることが、景況感改善を後押ししていると見受けられる。外需を牽引役としたユーロ圏の景気持ち直しが2013年半ばからみえてくると予想する。
◆ECB(欧州中央銀行)は1月の金融政策理事会で金利据え置きを決定。ユーロ圏周縁国の国債利回りが低下傾向にあり、また、銀行の資金繰りにも改善がみられると評価した。ただ、ECBも指摘していることだが、ユーロ圏危機解決は、各国がそれぞれに財政健全化と競争力強化に取り組み、またユーロ圏統合を着実に進展させることが大前提であることに変わりはない。
◆英国経済も2012年10-12月期は内外需が落ち込み、マイナス成長に逆戻りしたと推測される。2013年に景気低迷を脱することができるか、鍵を握るのは個人消費となろう。英国では賃金が伸び悩む一方、消費者物価が高水準で、家計所得を圧迫する傾向が続いてきた。ただ、家計の実質可処分所得は2012年に徐々に伸び率が加速し、自動車販売回復に一役買ったとみられる。BOE(英中銀)が2012年夏に導入した融資促進策の効果と相まって住宅市場が回復に向かえば、個人消費が牽引する景気回復が実現しよう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
同じカテゴリの最新レポート
-
欧州経済見通し 利上げ後、状況が一変
原油価格下落で追加利上げは様子見/スターマー首相辞任後の注目点
2026年06月23日
-
欧州経済見通し 家計主導の景況感悪化
製造業では駆け込み需要が下支え/英国では政治不安がリスクに
2026年05月27日
-
1-3月期ユーロ圏GDP 市場予想に反して減速
かろうじてプラス成長も、原油高の悪影響本格化の前から成長停滞
2026年05月01日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
-
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
-
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
-
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日

