サマリー
ユーロ圏の2011年1-3月期のGDP成長率は前期比+0.8%(年率換算+3.3%)と予想以上に高い伸びとなった。需要項目別の内訳は未発表だが、内需(投資、個人消費、在庫投資)が成長に貢献したと推測される。続く4-6月期はV字回復から巡航速度の回復へ切り替わる時期になると予想され、いったん景気回復ペースが鈍化すると見込まれる。しかし、外需は堅調に拡大し、それを受けて投資回復が継続すると見込まれるため、2011年の成長率予想を前回の+1.6%から+1.8%へ上方修正した。なお、ECB(欧州中央銀行)の利上げペースの予想は据え置き、年末の政策金利は1.75%と予想する。
英国の2011年1-3月期のGDP成長率は前期比+0.5%(年率換算+2.0%)と予想通りだった。10-12月期に前期比-0.5%と落ち込んだ分を取り返したが、ユーロ圏と比較して回復力は弱い。こちらも需要項目別の内訳は未発表だが、個人消費が伸び悩んだと推測される。BoE(英中銀)はインフレを警戒しつつ、景気回復の弱さも懸念しており、利上げ開始のタイミングは遠のいたと考えられる。英経済は1%台半ばの経済成長が続き、利上げ開始は早くて2011年末と予想する。
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