サマリー
◆ミャンマー経済は、引き続き厳しい状況にあり、昨年に続いて今年もマイナス成長となる見通しである。経済停滞からの脱却が待たれるが、その鍵を握るのは、やはり海外からの直接投資である。先進国に遅れて経済発展を狙う国にとっては、レイトカマーアドバンテージを最大限に生かして、先進国の資金、技術、ノウハウを上手に活用することで、迅速かつ効率的な成長への扉が開かれる。
◆ミャンマーへの直接投資認可額は、2011年度から2015年度までは、軍事政権の民政移管による対外開放政策により大幅な増加となり、2015年度には約95億ドルのピークをつけた。しかしその後は減少へと転じ、2020年度には、約38億ドルまで落ち込んだ。特に、製造業割合の大幅な低下は、産業基盤強化の観点からは、懸念材料である。既存のティラワ工業団地開発手法を手本に、工業団地を活用した外国企業誘致戦略を促進すべきである。
◆直接投資が果たす役割の重要性に鑑み、ミャンマー政府には、海外からの投資を促すべく、政治的安定を確保した上で、投資国での宣伝活動、海外投資家がわかりやすい法制度の整備、実務面における透明性や迅速性の確保などが求められる。この中では、政治的安定の確保が最も難しい。海外からの投資増加が見込めるような状況が生まれるかは、来年夏に実施予定の総選挙の結果及びその後の動きまで待たなければならないだろう。
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