サマリー
◆ミャンマーの観光事情は、2011年の民主化による対外開放をきっかけに、大きく変貌している。民主化以前の2010年には、わずか80万人だった外国人旅行者数は、2017年には4倍強の340万人となった。国・地域別では、タイと中国が目立っており、ミャンマーに空路で入国した外国人旅行者全体に占める割合(2017年)は、タイ20.1%、中国15.6%となっている。
◆外国人旅行者の増加で、ビジネスチャンスが広がり、ミャンマー経済へ好影響をもたらしている。2011年と2017年で関連データを比較すると、旅行会社(759社→3,050社)、観光ガイド(3,160人→7,820人)、宿泊施設(731軒→1,590軒)と大幅増加、外国人旅行者の国内支出金額は、3.2億ドル(対GDP比0.5%)から19.7億ドル(同2.9%)へと6倍強に拡大、ホテルや複合施設への海外直接投資残高は、11.4億ドルから43.7億ドルへと3.8倍となっている。
◆ミャンマーへの外国人旅行者数は、概ね増加傾向にあるが、アセアンの後発国の中では最も少ない。ミャンマーは、多くの観光資源に恵まれ観光業としての潜在力は高いため、観光資源の有効活用に向けた、利便性、快適性を追求したハード・ソフト両面のインフラ整備を進めていけば、ミャンマー観光産業のさらなる発展は、それほど難しい課題ではないと思われる。
◆外貨獲得が優先順位の高い目標の一つであるミャンマーにとって、観光産業が成長することのメリットは大きく、今後も注目すべき分野である。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
ブラジル:右派政権発足の場合、何が変わるのか
市場志向を強めつつ、社会的包摂を維持するフラビオ氏、外交は実利重視か
2026年10月08日
-
ドル高・米金利上昇への転換で問われる新興国通貨の耐性
耐性は、メキシコ、マレーシア、ブラジルで比較的高い
2026年10月05日
-
ASEAN5、消費格差の原因は?
外需と雇用・所得、金融環境、財政支援と家計バランスシート
2026年08月31日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
-
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
-
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
-
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
-
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日

