2013年5月 「中国の金融改革構想」

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2013年07月08日

  • 王松奇

全ての国家において金融改革の核心的な問題は効率と安定の関係をいかに正確に処理するかである。国家は自国の国情と経済発展の状況から、一定期間にわたって金融改革を進める。例えば金融システムのリスクが突出している時は、安全と安定を目的とした改革を進め、反対に、金融システムのリスクは小さいものの、効率が低下する時には、金融資源の配分の効率を上げることを重点として金融改革を設計していく。

現在中国が置かれている状況から言えば、地方政府の債務やシャドーバンキング、不動産バブルなどにリスクが存在するが、それらのリスクは制御可能な範囲であると考えられる。中国の金融システムに存在する主な問題は、金融資源の総額は大きいが配分と運用の効率が極めて低いことである。そこで金融資源の配分の効率を向上させることを金融改革における基本的な着眼点とすることができる。


※掲載レポートは中国語原本レポートにおけるサマリー部分の和訳です。

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