昨年以降、銀行業界は各方面からの関心を集めている。実体経済の明らかな減速、企業利益の減少などの困難な状況のなか、サービス業である銀行だけが特別であるというのは道理に適っていないと言うべきである。いわゆる「皮之不存、毛将焉附」(物事は土台なしには成り立たない)である。実体経済と金融機関の間の利潤が捻じ曲がっている構図はある種の問題が存在していることを意味するのだが、これに対し人々は様々な見方を持っている。ある見解によると、独占は銀行の高利潤を生みだす主な原因であると考え、そこで大量の新機関を増設して市場競争を推進し、銀行業界の独占を阻止してこそ、金融市場の需給のアンバランスを改善し、実体経済へのサポートを増強できるとしている。この種の見解には一定の理由のもとに成り立つロジックがあり、しかも派生して出てくる政策には、中国銀行業界の未来の改革の方向性に影響を与えるものも含まれている。事が重大であるから、やはりある程度の研究をしておくべきである。
※掲載レポートは中国語原本レポートにおけるサマリー部分の和訳です。
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