2023年度の個人向け社債市場と、その新潮流

発行額は高水準。セキュリティトークン社債や社債型種類株式発行も

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サマリー

◆2023年度は合計で2兆円を超える個人向け社債の発行があった。過去最高となった2022年度の発行額は下回ったものの、2000年度以降では3番目の高水準だった。また、「セキュリティトークン社債」の発行額増加、「社債型種類株式」の発行・新規上場など、個人向け社債市場の先行きを考える上で重要な動きが多い年となった。

◆2023年度のトピック①「セキュリティトークン社債」:ブロックチェーンなどの技術を用いて発行されるセキュリティトークン社債は、債券の小口化の際のコストが相対的に低く、個人向け社債との親和性が高い。2023年度には発行額が増加した。

◆2023年度のトピック②「社債型種類株式」:議決権や普通株式への転換権がない一方、会計上は自己資本として扱われるなど、社債と株式の両方の特性を併せ持つ社債型種類株式の発行・上場がみられた。新たなる資金調達手段として発行が続くかが注目される。

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