2019年01月15日
サマリー
◆米国以外の企業がドル建て社債で調達した資金使途の近年の特徴は、「固定資産投資」「投資関連」といった将来の収益拡大向けではなく、負債の「借換、返済、償還」が急拡大していることである。
◆特に、ドル建て社債の発行が多い中国企業でその特徴が確認される。中国企業は今後も多額のドル建て社債の償還が続く予定である。数年前よりも米国の金利が上昇していることや米ドルに対する人民元も元安水準にあることから、それら中国企業の財務負担は増す方向にある。
◆2018年には中国企業が発行したドル建て社債のデフォルトが8件発生しており、この先、企業の財務負担が増えるようであれば、デフォルトが増える可能性がある。
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