2014年06月11日
サマリー
◆東京証券取引所は、2014年2月に「現物市場の取引時間拡大に向けた研究会」を設置し、夜間取引や夕方取引など取引時間拡大に係る論点整理に取り組んでいる。
◆取引時間拡大は、取引所の機能拡充策としてわかりやすいのは確かだが、その目的である売買高拡大や市場の厚み拡大をもたらすかどうかについて、実績や証拠の裏付けは薄弱である。むしろ、世界の経験から見て、あまり期待を抱けないのが客観的な現実と言えよう。
◆また、成長戦略の要素としての取引所の機能拡充を考えるのであれば、取引参加者の裾野を拡大して「貯蓄から投資へ」の実現に資することが重要となるが、夜間取引などの取引時間拡大は、その目的には必ずしも合致しない可能性が指摘される。
◆本質的な意味で競争力が高く、長期的な成長戦略に寄与する質の高い資本市場の構築、という観点からは、取引所の取引時間拡大には様々な問題点があることから、慎重な検討が必要と言えよう。
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