ヒートアイランド(heatisland=熱の島)現象とは、都市の気温が郊外よりも高くなる現象のこと。気温の分布図を描くと、高温域が都市を中心に島のような形状に分布することから、このように呼ばれる。
都市の気温を上昇させる要因としては、次の3点が考えられる。
- 土地利用の影響:地表面がアスファルトやコンクリート等の人工物に覆われる都市では、水分の蒸発が少ないため温度低下が小さく、気温を上昇させる。
- 建築物の影響:コンクリートの建築物は、日中に蓄積した熱を夜間に放出し、夜間の気温低下を抑制したり、地表面からの放射冷却を妨げる。また、建物の存在によって地表付近の風速が弱まるため、地表の熱が上空に運ばれにくくなる。
- 人工排熱の影響:産業活動や社会活動に伴って熱が排出され、都市の気温を上昇させる。しかし、夏の日中の高温に対する人工排熱の寄与は、広域的に見ると、他の要因に比べて小さいことがわかっている。
日本の主要都市の8 月平均気温は100 年あたり約2.0~2.5℃の割合で上昇している。この要因としては、温室効果ガスの増加に伴う地球規模の温暖化に加え、都市化の影響による局地的な気温上昇、すなわちヒートアイランド現象が挙げられる(※1)。東京都市部での集中豪雨(ゲリラ豪雨)の発生前に局所的な気温の上昇が観測されることがあり、ヒートアイランド現象と都市の気象災害との関連が調査研究されている(※2)。
環境省では、2009年3月に「ヒートアイランド対策ガイドライン」(※3)を、2012年3月には「ヒートアイランド対策マニュアル」(※4)を策定し、都市の気温上昇の緩和策や対応策を推進している。
(※1)気象庁「都市化の影響による気温上昇等の解析結果について~ヒートアイランド監視報告(平成24年)~」
(※2)公益財団法人 東京都環境公社 東京都環境科学研究所「東京都内における夏期の局地的大雨に関する研究」(『東京都環境科学研究所年報 2005』pp.33-42)
(※3)環境省「ヒートアイランド対策ガイドライン」
(※4)環境省「ヒートアイランド対策マニュアル」
(2013年4月24日掲載)
(2013年8月2日更新)
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