企業の気候変動情報の開示に関する国際的な基準案が公表

ISSBの公開草案についてQ&A形式で解説②

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サマリー

◆2022年3月末、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は①「IFRS S1 サステナビリティ関連の財務情報の開示に関する全般的要求事項(General Requirements for Disclosure of Sustainability-related Financial Information)」、②「IFRS S2 気候関連開示(Climate-related Disclosures)」という二つの公開草案を公表した。

◆前者は企業の重要なサステナビリティに関するリスク・機会の情報を投資家に向けて開示することを求める基準である。後者は気候変動をテーマとした基準であり、投資家が企業価値に対する気候関連のリスクと機会の影響を評価できるようにする情報の開示を企業に求めるものである。

◆気候変動については現在TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の基準を参照とした開示が多く見られるが、将来的には、ISSBの国際的かつ統一的な基準へと移行していくことが想定される。

◆本稿では前後編に分けて、これらの公開草案について、基準の概要に加え、どのような対応が求められているのかについて、Q&A形式で解説する。今回は後編として、②「IFRS S2 気候関連開示」を取り上げる。

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