2017年06月01日
サマリー
グローバル経済の拡大に伴い資源消費量も急拡大している。1970 年~ 2010 年の40 年間でGDPは3.35 倍に、資源消費量は2.96 倍に拡大し、森林破壊、生物性資源や金属資源の減少、水不足、地球温暖化などの問題を引き起こし、これが大規模な難民の発生やテロの温床にもなっている。
これらの課題に対し、2015 年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)では、目標の一つに「持続可能な生産と消費」を掲げる。これは、企業にとっては持続可能なサプライチェーンの構築を意味し、消費者にはエシカル消費の実践を求めることになる。持続可能なサプライチェーンの構築のため、既に先進企業では自社のサプライチェーンの課題をSDGsのターゲットと紐付けて整理し、経営戦略に落とし込む事例も出てきた。また、森林や水産物、農産物などの持続可能性を認証した素材を取得する企業も増えている。
一方、消費者の意識も大きく変化している。世界的には持続可能性に配慮した商品にプレミアムを支払う消費者は全体の3分の2という調査もあり、日本でも6割の消費者がエシカル商品に購入意欲を示している。特に若い世代にその傾向が強い。持続可能な調達をミッションとするオリンピック・パラリンピック開催は、エシカル消費市場拡大の契機と期待される。そして持続可能な調達とエシカル消費の浸透は、生産と消費の関係や個人のライフスタイルに変化をもたらす可能性を秘めている。

大和総研調査本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
GX-ETS本格稼働で強まるJ-クレジットの早期確保への動き
市場に依存しない、上流(創出)関与と相対・長期での確保が鍵
2026年02月05日
-
人的資本可視化指針改訂で期待される経営戦略と人材戦略の深化
期待される開示の負担軽減と比較可能性の向上
2026年01月23日
-
バイオマス発電の質による選別と高付加価値化への潮流
BECCS・国内資源活用という新たな方向性
2026年01月21日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
-
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
-
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日

