2013年09月02日
サマリー
地表の7割を占める海洋。海洋の生態系が気候変動や人為的な活動によって脅かされている。通常日常生活では海洋を意識することは少ないが、すでに水産資源の減少、サンゴ礁の劣化、有害化学物質や油類や漁網や生活雑貨などの漂流ゴミによる環境汚染など、人間生活にも負の影響を与え始めている。特に水産資源の減少は世界的にみて、我々の食生活に直接打撃を与える深刻な問題である。水産物は増え続ける世界の人口を養う貴重なタンパク源でもあり、世界の消費量は増加傾向にある。しかし、1970年代以降、世界の海では過剰漁獲による水産資源の枯渇が問題視されている。
海洋生態系を守るためにも、水産資源を科学的な知見をもとに管理し、生態系へのダメージを最小化する持続可能な漁法への転換が急務である。実際にノルウェーやニュージランドなどでは、管理型の漁業によって資源量の回復とともに漁業の経済性向上を実現している。日本人の一人当たり魚介類消費量は世界3位である。持続可能な漁業を推進し海洋生態系の保全に取り組むことは、海洋国家日本に世界が期待する当然の責務であろう。そのためには行政、漁業関係者の努力のみならず、水産物を扱う企業や消費者の自覚と取り組みが求められる。

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