2012年11月19日
サマリー
◆マーケットサマリー(2012/10/12~2012/11/15)
フェーズ3に向けた対策案が価格の乱高下を誘う
◆関連トピック
■EUで法的拘束力を伴わない「エネルギー効率指令」が採択される
2012年10月4日、欧州連合理事会(閣僚理事会)は、2020年までにエネルギー効率を20%向上させる「エネルギー効率指令」を採択した。これまでのエネルギー効率関連の指令(CHP指令やエネルギーサービス指令等)や各国の国家エネルギー効率計画の実効性を担保し、2007年に採択された「気候変動・エネルギーパッケージ」で掲げられた総合的な目標 の達成をより確実にするための指令である。同指令の直接的規制効果がEU-ETSの需要を著しく減少させ、排出量価格を大きく引き下げる可能性も指摘されていたが、今回は法的拘束力がなく、必要があれば他の措置を講じることで決着したため、EU-ETSへの影響は当面、回避されたと考えられる。
■我が国はCOP18に排出削減目標を明確化せずに参加
COP18に先立って行われたプレCOP(ソウル)の日本とEUの一部の国との二国間会談の場で、我が国の2020年の排出削減目標25%を維持・向上するよう要請があり、さらに同目標を国内法等へ位置づける必要性に言及する場面もあった模様である。しかしながら、現在は東日本大震災及び福島第一原発事故を踏まえ、その後に設置されたエネルギー・環境会議において作業が進められている。エネルギー政策および地球温暖化対策を含む計画・法案等の策定に向けた国内事情を考慮すれば、COP18までに排出削減目標の明確化は困難であることから、検討中であるとの姿勢を示すことに留まる模様である。代わりに、産業界からの期待も大きい「二国間オフセット・クレジット制度」の削減効果をアピールすることになるとみられている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
SDGsの先を見据える
~企業・金融資本市場への含意~『大和総研調査季報』2026年夏季号(Vol.63)掲載
2026年07月27日
-
第6次男女共同参画基本計画にみる重要な展開と日本企業への示唆
男性の問題への注目、成果目標の引き上げ、AIリスクに対する懸念
2026年07月23日
-
気候関連開示を投資家は必要としているか?
米国気候関連開示規則廃止案を巡ってアカデミズムでも激しい論争
2026年07月14日
最新のレポート・コラム
-
ISSの議決権行使助言方針は今後どうなる?
国際基準の改定提案に現れた新テーマと日本への影響
2026年07月27日
-
企業価値担保権制度による融資機会の創出
無形資産を有する企業への資金供給と金融機関の課題
2026年07月27日
-
SDGsの先を見据える
~企業・金融資本市場への含意~『大和総研調査季報』2026年夏季号(Vol.63)掲載
2026年07月27日
-
地域金融力強化プランを踏まえた地銀業界再編の方向性
~再編による期待される相乗効果とは~『大和総研調査季報』2026年夏季号(Vol.63)掲載
2026年07月27日
-
第3号被保険者制度は「良い制度」とはいえないけれど
2026年07月27日
よく読まれているリサーチレポート
-
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
-
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
-
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
-
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日

