サマリー
◆職域を通じた伝統的な資産形成手段に、給与天引きで貯蓄を行う財形貯蓄制度がある。だが、近年は金利環境などによってそのメリットが活かせなくなっている。2020年度末の財形貯蓄の契約件数は、ピークだった1989年度末の約3分の1となっている。
◆ただし、一般財形の契約当たりの貯蓄残高は増加を続けている点に注目しておきたい。これは、いったん給与天引きを開始すれば容易にそれを停止することはないという行動パターンが人々にはあり、職域での資産形成の有効性や可能性を強く示唆していると考えられる。
◆職域を通じた資産形成の有効性を踏まえれば、仕組みを改善することで財形貯蓄の活用も図っていくべきだろう。将来的には、各種ある職場での資産形成手段それぞれの利点を活かしながらも、制度間でのイコールフッティングや連携・補完を図ることも考えられてよいのではないか。
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