人事データを活用した退職給付制度の人的資本対応

~変革する人材戦略に退職給付制度を対応させるには~

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  • データアナリティクス部 主任コンサルタント 逢坂 保一

2020年9月に経済産業省から、「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会報告書~ 人材版伊藤レポート ~」(以下、人材版伊藤レポートという)が、本年5月には同省から、「人的資本経営の実現に向けた検討会報告書 ~ 人材版伊藤レポート2.0 ~」(以下、人材版伊藤レポート2.0という)が公表された。

人材版伊藤レポートでは、「持続的な企業価値の向上や経済成長を支える原動力は「人」であり、社会全体で人的資本の向上を実現することが重要」とし、企業価値向上には経営戦略と人材戦略の連動が不可欠であることが示された。そして、人材版伊藤レポート2.0では、その内容をさらに深掘りし、人的資本経営における具体的な取組、それを進める上でのポイントや有効な工夫を先進的な取組事例とともに示している。

人事制度のうち退職給付制度を人的資本に対応させるには、Ⓐ:人材戦略との整合性、Ⓑ:従業員への周知、Ⓒ:As is‐To beギャップ、周知・効果検証の定量把握の3つが重要と考える。(詳しくは、2021年8月25日「人的資本重視で求められる退職給付制度への対応~変革する人材戦略に退職給付制度を対応させるには~」参照のこと。(※1))本稿では、対応Ⓒの定量把握に関連して、人事データに着目し、人的資本経営の観点から退職給付制度における人事データの活用を考えてみる。

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