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キャッシュフロー分析でみる都道府県の財政

47都道府県の過去6年分のCF分析指標を巻末に添付

2015年06月11日

鈴木 文彦

サマリー

◆財務省理財局「地方公共団体向け財政融資 財務状況把握ハンドブック(平成26年6月改訂)」に記載の作成要領に従って、都道府県版の行政キャッシュフロー計算書を試算した。行政キャッシュフロー計算書は地方公共団体の返済能力ひいては事業体の持続可能性をモニタリングするのに使う財務諸表のひとつで、本質的には現金ベースに修正した損益計算書である。


◆行政キャッシュフロー計算書から作られる分析指標のうち行政経常収支率は、企業財務分析でいう経常利益率を現金ベースに修正したものと同じである。地方公共団体の財務分析指標で従前からあるものの中では「経常収支比率」にやや近い。異なる点は、行政経常収支率の「経常収入」は収入の実態に即して区分していることである。経常的な収入であっても使途が特定されるものを計算に含めない。また、経常収支比率では臨時財政対策債等を経常収入に含めている。


◆債務負担の大きさを意味する実質債務月収倍率は、従前からある財務分析指標の中では「将来負担比率」に近い。ただ、将来負担比率は交付税措置による調整が施されており、これを解除したものと比べると相関の度合いが高まる。


◆都道府県の財務状況は2009年度以降悪化傾向を辿っており、2013年度においても10団体の債務償還可能年数が50年以上となっている。債務負担の水準も概ね横ばい。ただし収支赤字の団体は2012年度の10団体から2013年度は2団体に減少。全国平均値も改善しており、実質債務月収倍率は43の団体で前年度を下回った。積立金等月収倍率も増加傾向にあり、総じて改善の兆しが見られる。

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