コーポレートガバナンス格付け

2011年7月8日

解説

企業の収益動向だけでなくガバナンスの良し悪しも投資判断の材料とする投資家は少なくない。具体的には株主や債権者の利益を最大化する経営が行われるような仕組みが企業の中に構築されているか、また、それに関する情報が適切に公表されているかを吟味して投資判断に組み入れていく。しかし、投資対象となり得る多くの企業に対してこのような判断を下していくには、多大な時間とコストが必要だ。そこで、企業のガバナンスの良し悪しを評価して、その情報を投資家向けに販売するビジネスが成立する。投資情報の提供業者が、企業ごとにガバナンスの良し悪しを採点したり、格付けしたりしているのである。

コーポレートガバナンス格付けは、GovernanceMetrics International (GMI)が2000年に開始しその後2002年にInstitutional Shareholder Services (ISS)のCorporate Governance Quotient、Standard & Poor's のCorporate Governance Scoresなどが続き、さらに同種の格付けが続々と公表されている。最近では、FTSE4Good ESG Ratingsが環境や社会問題と並びガバナンスを考慮に入れた採点に基づきランキングを作成しはじめた。

日本企業のコーポレートガバナンス格付けは、かなり低いところにある。例えば、GMIが公表しているCountry Rankingsでは39カ国中36位(2010年9月)であるし、FTSE4Good ESG Ratingsでも日本は世界平均以下25カ国中20位(2011年3月)だ。

(2011年7月8日掲載)

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